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<新刊:2022年2月28日発刊>
ユーザー目線で役立つ
接着の材料選定と
構造・プロセス設計
接着剤を選ぶ際の指針や候補絞り込み法のプロセスを手ほどき。化学に不慣れな機器の設計・生産技術者が正しく行える「新しい選び方」と、接着強度を見積もる簡易設計法を示す。開発段階から設計者と生産技術者が連携をとり、接着設計と施工管理の最適化を実現する。
著者:原賀 康介
日刊工業新聞社
体裁:A5判、並製、192頁
価格:本体2,300円+税
(Kindle版も同時発売中)
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本書籍の「第4章 高信頼性・高品質接着のための目標値と簡易設計法<Cv接着設計法>」の計算アプリを無料ダウンロードできます。
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【本書の訂正のご案内(1)】
P.157の付図1.10に誤りがありました。
右のように訂正いたします。
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【本書の訂正のご案内(2)】
P.137の図4.3.2に誤りがありました。
右のように訂正いたします。
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【本書の訂正のご案内(3)】
P.143の下から4行目誤りがありました。
次のように訂正いたします。
(誤)0.025~0.055mm →(正)0.03~0.055mm
P.144の表4.3.1の
ケース2-3のランク1
(誤)0.08~0.13 →(正)0.08~0.12
(誤)0.03 →(正)0.02
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まえがき
第1章 接着剤のユーザーが知っておくこと、知らなくて良いこと
1.1 接着は境界領域の技術
1.2 接着剤を作る立場と使う立場で必要な技術は異なる
1.3 開発段階での品質作り込みの重要性
1.3.1 接着は特殊工程の技術
1.3.2 設計と生産技術は車の両輪
1.3.3 接着設計技術と接着生産技術
(1)接着設計技術
(1-1)接着設計技術とは
(1-2)接着設計技術の構成要素
(1-3)各要素技術の内容
(2)接着生産技術
(2-1)接着不良品の発見・補修は困難
(2-2)接着生産技術とは
(2-3)接着生産技術の構成要素
(2-4) 各要素技術の内容
(3)コンカレントな開発を行う
第2章 これだけは知っておきたい接着の基礎知識
2.1 接着接合の特徴
2.1.1 接着の利点と得られる効果
(1)接着の特徴
(2)接着の特徴から得られる効果
2.1.2 接着の欠点と対策
(1)接着の欠点
(2)欠点の解消策-複合接着接合法-
2.2 やさしい接着のメカニズム
2.2.1 接着の種類と結合の原理
(1)分子間力による結合
(2)分子の相互拡散による結合
(3)機械的結合
2.2.2 分子間力による接着の過程と最適化
(1)接着の過程
(2)接着剤の分子と被着材料の分子間の距離を近づける
(3)被着材表面の極性を高くする
(4)部品の表面張力
(5)最も強い分子間力「水素結合」
(6)表面改質
(7)プライマー、カップリング剤処理
(8)接着剤の硬化と内部応力の発生
2.3 よく使われる用語の意味と注意点
2.3.1 粘度・チキソ性
2.3.2 接着強度の評価法
(1)JIS等の規格試験
(2)微小部品の接着性評価法
2.3.3 引張りせん断試験における応力集中
(1)重ね合わせ長さの影響
(2)板厚、板の弾性率、接着層の厚さ、接着剤の弾性率の影響
(3)接着部の曲がりの影響
2.3.4 ガラス転移温度(Tg)
(1)接着剤のガラス転移温度(Tg)
(2)接着強度の温度特性
(3)Tgの数値は目安と考える
2.3.5 粘弾性と速度依存性、クリープ特性、応力緩和
(1)粘弾性体
(2)速度依存性
(3)クリープ
(4)応力緩和
2.3.6 接着剤の物性と接着強度の関係
(1)接着剤の硬さ、伸びと接着強度の関係
(2)接着剤は硬すぎず柔らかすぎず
(3)接着剤選定時の注意点
(4)粘着テープ選定時の注意点
(5)感触による弾性率や硬さの目安
2.3.7 接着層の厚さ
(1)接着層の厚さと強度の関係
(2)最適な接着層の厚さはどのくらいか
2.3.8 内部応力
(1)内部応力によって生じる不具合
(2)接着部に生じる内部応力の種類
(2-1)接着の内部応力の分類
(2-2)接着剤の硬化過程で生じる内部応力
①硬化収縮応力
②熱収縮応力
(2-3)使用中の環境変化で生じる内部応力
①温度変化
②接着剤や部品の吸水
(2-4)被着材の変形による応力
①接着品の温度むら
②部品内部の温度むら
③加圧による部品のスプリングバック力
(3)内部応力に影響する諸因子
(3-1)接着剤の物性
(3-2)部品の剛性
(3-3)接着部の構造
(3-4)接着工程
①硬化条件
②隅肉接着における塗布量、塗布位置
(3-5)その他の因子
①未硬化分の後硬化
②使用中の応力緩和
③接着剤の硬化のタイムラグ
2.4 接着剤の種類と特徴、使用上のポイント
2.4.1 接着剤の硬化・固化の方式と注意点
(1)二液の混合による硬化
(2)加熱による硬化
(3)二液の接触による連鎖反応での硬化
(4)空気中の水分との反応による硬化
(5)接着面に付着している水分との反応
(6)酸素の遮断と活性金属への接触による硬化
(7)光照射による硬化
(8)溶媒の乾燥による固化
(9)冷却による固化
(10)状態が変化しないもの
2.4.2 部品や機器の組立に多用されている接着剤の種類と特性
(1)構造用接着剤、準構造用接着剤
(1.1)エポキシ樹脂系接着剤
(1.2)変性アクリル系接着剤(SGA)
(1.3)二液型ウレタン樹脂系接着剤
(2)エンジニアリング接着剤
(2.1)嫌気性接着剤
(2.2)光硬化型接着剤
(2.3)瞬間(シアノアクリレート系)接着剤
(2.4)シリコーン系接着剤
(2.5)変成シリコーン系接着剤
(2.6)両面粘着テープ(感圧接着テープ)
第3章 ユーザー視点からの“新しい”接着剤の選び方
3.1 従来の接着剤の選び方
3.1.1被着材料の種類と組合せから選ぶ(直交表)
3.1.2 SP値(溶解度パラメーター、凝集エネルギー密度)で選ぶ
3.1.3 樹脂やゴムの各種特性の星取り表から選ぶ
3.2 ユーザー視点からの“新しい”接着剤の選び方
-要求スペックと用途、カタログデータからの選び方-
3.2.1 接着剤のユーザーが求めていること
3.2.2 接着剤選定時に考慮すべき項目
3.2.3 社内で使用されている接着剤を知っておく
3.2.4 接着剤や接着剤メーカーについての情報を知る
(1)接着剤メーカーを知る
(2)定番商品を知る
3.2.5 接着剤の選定手順
(1)要求スペックを明確化する
(2)<絶対的な制約条件>に影響する接着剤の特性因子を抽出する
(3)特性因子の従属性と相反性を考えながら、どのような物性であればよいのかの当たりを付ける。
(4)接着剤の種類の目途を付ける
(5)候補品の探索
(6)カタログや技術資料のチェック
(7)1次選定品の使用・管理上のポイントをチェックする
(8)メーカーへの問合せ
(9)サンプル品での評価
(10)メーカーとの再打合せ
(11)接着剤選定フローチャート
第4章 高信頼性・高品質接着のための目標値と簡易設計法
4.1 開発段階での作り込みの目標値
4.1.1 高信頼性・高品質接着とは
4.1.2 開発段階でのつくり込みの目標値
(1)接着部の破壊状態-凝集破壊率を40%以上確保する-
(1-1)接着の破壊箇所
(1-2)凝集破壊率
(1-3)界面破壊が良くない理由
(1-4)凝集破壊が良い理由
(1-5)凝集破壊率が40%以上あれば良い理由
(1-6)内部破壊の発生
(1-7)凝集破壊率の向上による接着特性の向上の例
(2)接着強度のばらつき-変動係数を0.10以下にする-
(2-1)変動係数と必要値
(2-2) 接着強度のばらつきと変動係数のイメージ
(2-3)必要な変動係数は要求される信頼度によって異なる
(2-4)変動係数と凝集破壊率の相関
(3)接着面の表面張力を高くする
(4)必要な平均破断強度を確保する
4.2 設計許容強度、初期の必要破断強度、必要Cv値を簡易に見積る『Cv接着設計法』
4.2.1.設計基準、設計指針の必要性とCv接着設計法
4.2.2.接着の設計基準強度、設計許容強度の考え方
4.2.3.Cv接着設計法で見積もりたいもの
4.2.4 Cv接着設計法における前提条件
(1)接着強度の分布の形
(2)接着部に加わる力と発生不良率
4.2.5.Cv接着設計法における接着強度の低下因子
(1)接着強度のばらつき
(1-1)ばらつき係数d、変動係数Cv、許容不良率F(x)
(1-2)工程能力指数CpLと信頼性指数R
(2)劣化による接着強度の低下と強度ばらつきの増大
(3)内部破壊
(3-1)内部破壊
(3-2)内部破壊係数
(3-3)静荷重負荷のみが加わる場合の内部破壊係数h1
(3-4)高サイクル疲労の場合の内部破壊係数h2
(3-5)熱応力の繰り返しによる低サイクル疲労の場合の内部破壊係数h3
(4)接着強度の温度依存性
(5)安全率
4.2.6.設計基準強度と設計許容強度の算出式
(1)初期室温平均破断強度μR0と設計基準強度pyThの比率の算出式
(2)初期室温平均破断強度μR0と設計許容強度pyThSの比率の算出式
(3)必要な初期室温平均破断強度と必要面積の算出式
(4)初期の必要変動係数の算出式
(5)初期の変動係数CvR0を設定して初期のばらつき係数dR0を求める算出式
4.2.7.Cv接着設計法の見積り例
(1)初期室温平均破断強度と設計許容強度の比率の計算例
(2)初期の室温における必要な接着強度と接着面積の試算
(3)初期の必要な変動係数CvR0の試算
(4)初期の変動係数CvR0を仮定して必要な接着強度μR0と接着面積を見積もる
4.3 設計・施工における留意点
4.3.1 単純重ね合わせせん断試験の平均せん断強度を用いて良いか
4.3.2 水分劣化に対する設計
(1)接着部の形状・寸法
(2)細長い接着部における接着部の幅
(3)試験片での劣化データーから製品の接着部の寸法を決める
4.3.3 クリープに対する設計
4.3.4 接着層厚さ基準の設計と施工
4.3.5 破壊に対する冗長性の確保
(1)瞬時の破壊の防止
(2)火災などによる崩壊の防止
4.3.6 空気溜りを作らない設計と施工
(1)嵌合接着での注意点
(2)平面同士の接着での注意点
4.3.7 二度加圧を回避する治工具設計
付録
付録1 ばらつきの少ない引張りせん断試験片の作り方
(1)対象試験片
(2)接着強度のばらつきに影響する因子
(3)試験片の作製方法
(3-1)準備するもの
(3-2)試験片作成の手順
付録2 消去法による接着剤選定チェックリスト
付録3 接着剤の管理のポイントチェックリスト
あとがき
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株式会社 原賀接着技術コンサルタント